日本の経済用語~東証・JPXって何?~
みなさんこんにちわ。
もちです。
金融系会社の新人が日経新聞を見るうえで欠かせないページがあります。
それが市場体温計です。
(火曜日から土曜日の日経新聞の朝刊15~20面辺りにあります。)
なぜ重要かというと前日の日本や世界の株式市場や債券の
重要な数値が一覧になっているからです。
一目で今の日本を初めとした世界の市場の
動向がわかります。
数値の意味が分かればですが・・・
というわけで、まず最初に市場体温計に書いてある
指数・単語を理解できるようになろう!
ということからスタートします。
そして今回のお題は市場体温計で
二番目の文字の大きさを誇る
東証って何かについて話したいと思います。
(指数ではなくその基礎知識のお話)
・市場って?
東京証券取引所(以下「東証」という)は、金融商品取引法に基づく金融商品取引所の免許を受け、金融商品市場を運営しています。具体的な業務として、有価証券の売買を行うための市場施設の提供、相場の公表及び有価証券の売買等の公正の確保その他の取引所金融商品市場の開設に係る業務などがあります。
株式会社東京証券取引所/事業内容より抜粋
あーーーーーーーーーーーーーーーーー
ワタシニホンゴワッカリマセン。
簡単に書くと東京証券取引所では
法律に基づいて金融商品市場を運営しています
具体的には有価証券(株とか)の売買をするための
場所とか数値とか公表しています!!!
という意味です。
簡単に言うと株などを売買する市場です。
そもそもなぜ市場は必要なんでしょうか。
会社は成長するために資金が必要です。
資金の調達法にはさまざまなものがありますが、
株を売り資金を調達するというものがあります。
しかし会社からすると津々浦々から株主になってくれる人を
探すのはとても大変です。
反対に株主候補の側からするとその企業は
大丈夫なのか、いきなり倒産しないかを
調べることは至難の業です。
そこで登場するのが東証のような市場です。
市場に上場している企業は厳しい監査を潜り抜けた
日本の中でも上位0.1%の選りすぐり企業達です。
またその株を証券会社などを通じ
多くの人に売買の機会を提供します。
これにより企業には多数の人が株の売買を提供する場を
株主候補には信頼できる企業の株を提供することが出来ます。
これにより、より良い金融を通した経済発展を
することが出来るようになります。
簡単に言うと会社と株主候補をマッチングさせる場なんですね。
株主も会社も幸せになりました、
めでたしめでたしというわけなんです。
市場の存在意義はここら辺にあります。
・じゃあ 東証ってどんなところ?
そんな東京証券取引所を数値で見てみましょう。
上場会社数は3563社。
市場は大きく分けて4つ。
日本国内の株式流通の99%以上を占めている。
上場企業の時価総額合計は世界3位
金額にすると530兆円
世界でも有数の規模を誇る巨大証券取引所です。
やばい、想像以上にやばいです。
東証まじぱないです。
をはじめ名だたる日本の企業が上場しています。
時価総額上位には銀行・通信が多いです。
(日本取引所グループ(JPX)と日銀が上場していることは
始まったばかりの会社員人生で驚いたことの一つ)
戦前にも取引所がありましたが、今の東証が実質的にスタートしたのは
1949年からです。
歴史は以下をご参考ください。
そんな歴史と規模だけに指標も山ほどあります
日経ジャスダック平均
東証マザーズ指数
東証2部総合指数
日経平均VI
等々ものすごくあります。
書ききれませんがもっとあります。
東証すごい(白目
(これらの指数は今後扱っていきます)
・JPX(日本証券取引所グループ)の構造
今まで東証のお話をしてきましたが、
という会社です。
グループ企業の構成は以下のようになっています。
当社は、株式会社東京証券取引所、株式会社大阪取引所、日本取引所自主規制法人及び株式会社日本証券クリアリン グ機構を含む連結子会社5社並びに持分法適用関連会社3社を有する金融商品取引法上の金融商品取引所持株会社であ り、当社グループは、株式会社東京証券取引所及び株式会社大阪取引所が開設する取引所金融商品市場の開設・運営を 主な事業内容としております。
JPX2016年度(第16期)有価証券取引所より抜粋
意外ですがJPXが誕生したのは2013年と最近です。
合併する形でJPXは誕生します。
その後の役割としては
東京証券取引所:現物市場(株の売買等一般的なイメージの市場)
といった形になっています。
・今JPX(日本証券取引所)は何に注力しているのか
今後東証を初めとしたJPXはどのような方針で
動いていくのかを最後にお話ししようと思います。
JPXの2016年有価証券券報告書によると
近年、当社グループでは投資者の多様なニーズに応える観点から、上場商品の多様化に積極的に取り組み、少額、低 コストで幅広い銘柄に分散投資することを可能にするETF及びETNのラインナップの拡充を推進しております。2017年3 月末現在、現物市場には230銘柄が上場しており、国内の株価指数のみならず、外国株指数や原油、貴金属、農作物と いったコモディティ、REIT指数やレバレッジ型指数に連動する商品など、多様な商品を提供しております
となっています。
有価証券報告書は毎回読む気を殺しに来ていますが、
簡単に言うと
より幅広い人に投資をしてもらえるようにするために
少ない金額で買ってもらえる魅力のある商品を
たくさん開発しています!!!
というのが趣旨です。
投資の印象というとたくさんの資金が必要だと思いがちですが
JPXではより多くの人に買ってもらえるように
いろいろな工夫をしているのだと考えられます。
背景にはまだまだ投資に対しての敷居の高さが
あるということへの危機感があるのかもしれないです。
金融商品別の保有率は、「預貯金」が 91.9%と圧倒的に高い【問1】。
証券投資の必要性については、「必要だと思う」の 23.7%に対し、「必要とは思わない」が 75.8% と回答者の4分の3を占める【問9】。
「必要だと思う」理由としては、「預貯金だけで十分な 利息を期待できない」(66.4%)、「将来の生活資金として準備できる」(43.8%)が高く、「必 要とは思わない」理由としては、「金融や投資に関する知識を持っていない」(38.5%)、「損 する可能性がある」(38.0%)等が高い。
株式・投資信託・公社債の購入意向は、いずれも「今のところ購入するつもりはない」が大勢を 占め、「今後1年以内に購入したい」及び「時期は未定だが購入してみたい」を合わせた比率は、 株式が 12.7%、投資信託が 8.7%、公社債が 4.6%であった【問7】。
平成27年度 証券投資に関する全国調査(個人調査)より抜粋
JPXは証券投資を必要とは思わない4分の3の人々に
アプローチする方法を今後も考えていくのではないのかと考えられます。
・最後に
東証を初めとしたJPXのお話をしました。
調べていて感じたのはまだまだ勉強足りないなということです。
また東証って面白いなと感じることも多いです。
以下に参考文献を張っておきますので興味がある方は
見てみると勉強になると思います。
では次回からは本番の指数の話をしていきたいと思います。
当ブログを読んでいただきありがとうございました。
・参考文献
JPX2016年度(第16期)有価証券取引所
http://www.jsda.or.jp/shiryo/chousa/data/files/h27/H27honbun.pdf
平成27年度 証券投資に関する全国調査(個人調査)
世界の証券取引所ランキングトップ10 - たぱぞうの米国株投資