日本の経済用語~日経アジア300指数~
みなさんこんにはもちです。
前回からだいぶ間が空いていますが日経新聞の体温計に書いてある指数をわかりやすく説明するブログを続けていきたいと思います。
(時間が空いたのは前回のブログの後に日経平均が最高値を超えたとか、ばかみたいに下がったみたいなジェットコースター状態だったことからお察しください)
残りは少ないですが、左下にあるアジア株に関して話していきます。
まず最初は日経アジア300指数です。
日経アジア300指数って?
日経アジア300指数は日本経済新聞社が選定しているAsia300を元に算出されている指数です。
Asia300の構成銘柄の327社のうち米国だけに上場している中国のアリババ集団、百度(バイドゥ)、京東集団(JDドットコム)3社を除いた324社で構成されてスタートしました。現在は322社が指数の個性銘柄です。
時価総額加重方式をとっており、各銘柄の株価をドルに換算して全体指数を算出しています。また銘柄の入れ替えは毎年12月に行っております。
対象の国は中国・香港・韓国・台湾・インド・ASEAN6か国(インドネシア・フィリピン・シンガポール・タイ・ベトナム)です。
そもそもAsia300って?
一番多い地域は中国・香港で合計81社です。中国だけで銘柄数の4分の1を占めます。
国ごとのGDP(2017年段階、単位10億米ドル)では
中国:13407
香港:363
台湾:589
韓国:1619
インド:2716
インドネシア:1022
フィリピン:330
シンガポール:361
タイ:487
ベトナム:241
となっております。
また銘柄の業種で見ると
1位金融(38社
2位通信(20社
3位不動産(18社
となっております。
個別で見ますと最大の時価総額はテンセントになります。
何を読み取ることが出来るか・どういったことに使えそうか
日経平均やNYダウと比べるとアジアの成長率の高さが感じとることが出来ます。
IMFの今年の成長率などを確認しますと日米に対して圧倒的な成長性を感じ取ることが出来ます。
2020年以降、世界経済の成長率は中期的に約3.6%で頭打ちになると見られるが、世界経済を下支えすることになるのは、中国やインドなどの相対的な経済規模の拡大である。中国の成長はいずれペースダウンすると考えられるものの、中国やインドでは成長の遅い先進国や新興市場国に比べて経済の堅調な伸びが予測される。以前の「世界経済見通し」でも何回か示したように、先進国では高齢化が進む中で労働生産性が伸び悩み労働力拡大のペースも遅いことが経済成長の足かせになると予測されている。
新興市場国や発展途上国の成長率については、地域や国によってばらつきはあるものの、全体では5%をわずかに下回るレベルで成長率が安定化すると予測される。アジアにおいては、新興市場国のベースライン見通しが引き続き良好で、中国の経済成長は持続可能なレベルに向かって徐々に減速していき、フロンティア経済国の所得がより高いレベルに向かって収斂していくと予測されている。
IMF世界経済見通し 2019年4月 より
今までは日米欧の成長が中心でしたがこれからはアジア(特に中国・インド)へ経済の中心が移ると考えられます。
まだまだ新興国への投資は躊躇されるお客様が多いかもしれませんが、こういった指数を活用すればアジア株やアジア株投信のセルストークに活用できるのではないでしょうか。
また日本経済新聞社が出しているというところも安心感を持っていただけるものだと思います。
また最近アメリカのFRBが金利の引き上げに対して慎重姿勢を示していることもアジアをはじめとした新興国に対して追い風になるのではないでしょうか
終わりに
これからはアジアの時代だといわれることが多いですが、実際に株価指数でみることは少ないのではないでしょうか。
実際にアジア諸国は近年高い成長率を背景やFRBの金融政策を元に大きく伸びています。
アジアの企業って今どんな感じなんだろうと思った時に見ることが出来る指数だと思います。
・参考
https://www.nikkei.com/article/DGXLZO10142090Q6A131C1FFE000/
https://www.nikkei.com/markets/worldidx/chart/nka300/
https://www.ifinance.ne.jp/glossary/index/ind195.html
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO07981900U6A001C1000000/
https://indexes.nikkei.co.jp/asia300
https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000127169.pdf
https://www.180.co.jp/world_etf_adr/adr/ranking.htm
https://www.imf.org/ja/Publications/WEO/Issues/2019/03/28/world-economic-outlook-april-2019